高齢者に多い
高齢化に伴い増えている
ストーマの高齢者が増えている
社会の高齢化が進むにつれて、ストーマの高齢者も増えています。ストーマケアでは毎日の排せつ管理や装具の交換などが必要です。これは、身体的にも心理的にも負担の大きな作業です。核家族化が進み一人暮らしの高齢者や夫婦で老々介護をしている高齢者も増えてきました。そういった中で負担の大きいストーマケアを当事者のみで行うのはリスクが大きいです。ストーマケアは一生続くものなので、継続的に支援をしていく社会的な取り組みが求められています。
セルフケアと周囲のサポート
ストーマケアはセルフケアの在り方が非常に大切です。残存機能を活かして、可能な限り本人がケアをしていかなければなりません。セルフケアは生きる意欲にもつながります。しかし、本人だけではカバーしきれない部分もあります。そこで重要なのが家族や介護者が寄り添う姿勢です。正しいストーマケアの指導を受けた上で、高齢者の支えになれるようにサポートしていきましょう。状況に応じて訪問看護や介護サービスを活用し、負担を軽減することも大切です。
介護施設での対応
法律上、資格を持っていない介護職員がストーマ装具の交換や管理などを自らの判断で行うことは禁止されています。老人ホームの利用者は介護を必要とする高齢者であり、いつどこで容態が急変してもおかしくない状態です。そのため、ストーマの高齢者に異常が見られた際には即座に医療スタッフに報告し、指示を仰がなければなりません。
このように、介護職員だけでは対応しきれない場面もあるため、ストーマの高齢者を受け入れていない介護施設も存在します。しかし、近年はストーマ造設を行う人が増えてきたこともあり、定期的にストーマケアについての講習会を開催し、医療スタッフを常駐させている介護施設が増えてきました。直接的なストーマケアは行えませんが、体位の保持などの間接的な介助は介護職員でも可能です。ストーマの高齢者を受け入れている介護施設で働くのであれば、ストーマに関する正しい知識や装具の装着方法、トラブルがあった際の応急処置などについて学ぶ必要があります。
まとめ
ストーマの高齢者が安心して生活を送るためには、医療スタッフだけでなく介護職員も同様にストーマケアの知識を有していなければなりません。それが結果として、スタッフ全体の負担軽減にもつながります。今後はさらにストーマの高齢者が増えていくことが予想されるため、高齢者の介護に携わる人や介護業界で働く人はストーマケアについてきちんと理解しておきましょう。
適切なストーマケアの実践を目指して
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ストーマ造設を行う疾患とは?
ストーマ造設の対象となる疾患で、消化器の疾患として挙げられるは「直腸がん」や「潰瘍性大腸炎」です。また、病状の進行度によっては「クローン病」も対象となります。泌尿器の疾患として挙げられるのは「膀胱がん」や「尿道がん」などです。
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高齢者のストーマケアの問題点
高齢化による身体機能の低下によって、ストーマケアに様々な問題が生じます。それに加えて、認知症を患っている高齢者へのストーマケアはより難しくなります。認知症の症状は利用者ごとに異なるため、個々の状態に応じたケアが求められます。
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集めた情報を活かして転職しよう
転職活動でカギとなるのは情報収集の中でも、ミスマッチを防ぐために必ずやっておくべきなのが「施設見学」です。施設内の雰囲気と、そこで働く職員や利用者の様子を確認して自分に合っているかどうかを見極めてください。