日常生活の変化は?
十分に注意すれば問題なし
食事
ストーマ造設をしたからといって、食事制限が必要になることはありません。ただし、栄養バランスの取れた食事を規則正しく摂るようにしなければなりません。特に、回腸ストーマの人は消化にいい食事を心がける必要があります。また、一度に大量の食事を摂るのは危険です。尿路ストーマの人は十分な水分を摂取した上で、ビタミンCを効率よく摂り尿のアルカリ化を防止しましょう。ただし、もともと高血圧症や腎臓病などで食事療法が必要な場合は、引き続き食事制限を守らなければなりません。
入浴
入浴することでストーマにトラブルが発生することはありません。常に清潔に保ち、排せつ物が多い時間を避けて入浴します。公共の浴場を使う場合には必ず装具を着けてください。
運動
運動も問題ありませんが、ストーマを傷つけるほどの激しい運動は避けなければなりません。適度な運動は健康状態を維持するためにも必要なので、積極的に行いましょう。運動の際には補強テープや専用のベルトなどを装着すればより安全です。また、睡眠時には必ず溜まった排せつ物を処理しましょう。尿路ストーマの場合は採尿バッグをつないでおくと安全です。
旅行
旅行も可能です。ただし、環境や食生活の変化が伴うので、周辺器具を十分に用意しておく必要があります。また、事前にトイレの場所を確認しておくといいでしょう。移動や観光をする前に都度排便、排尿を済ませておくと安全です。
性生活
ストーマケアに慣れ、体力が回復してくるにつれ性欲も復活します。これは人間である以上当然のことです。ストーマの場合でも、十分に注意すれば今までと変わらない性生活を送れます。女性の場合、医師の指導があれば妊娠・出産も可能です。男性の場合、ストーマ造設に伴い性機能障害を起こすこともありますが、適切に治療すれば回復可能です。
災害時
最も警戒すべきなのが災害時の対処です。災害時に最低でも1週間分は使えるストーマ装具を準備しておいてください。使用している装具の名前や販売業者、かかりつけ医への連絡先などを必ず控えておき、ストーマ装具のセットと一緒にしまっておきましょう。特に、尿路ストーマの人は水分摂取量が不足しがちなので、ペットボトルを備えておくことをおすすめします。
体型が変化した場合
体型が変化し、排せつ物の漏れや装具のズレによる皮膚トラブルが起こる可能性があります。その際には早急に装具の見直しが必要です。医師や販売業者に相談し、その時の体型に最も合った装具を入手してください。
適切なストーマケアの実践を目指して
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ストーマ造設を行う疾患とは?
ストーマ造設の対象となる疾患で、消化器の疾患として挙げられるは「直腸がん」や「潰瘍性大腸炎」です。また、病状の進行度によっては「クローン病」も対象となります。泌尿器の疾患として挙げられるのは「膀胱がん」や「尿道がん」などです。
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高齢者のストーマケアの問題点
高齢化による身体機能の低下によって、ストーマケアに様々な問題が生じます。それに加えて、認知症を患っている高齢者へのストーマケアはより難しくなります。認知症の症状は利用者ごとに異なるため、個々の状態に応じたケアが求められます。
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集めた情報を活かして転職しよう
転職活動でカギとなるのは情報収集の中でも、ミスマッチを防ぐために必ずやっておくべきなのが「施設見学」です。施設内の雰囲気と、そこで働く職員や利用者の様子を確認して自分に合っているかどうかを見極めてください。